ユッケへおくる言葉③

咲いた♪ 咲いた♪ チューリップの花だ(ユッケは「が」ではなく「だ」と歌う)並んだ♪ 並んだ♪ 赤♪ 白♪ 黄色♪ どの花見ても(ユッケは「ど」をとても強く発声しウケ狙いにでる、それをきっかけにふざけモードに転ずる)きれいだな♪ 

幼稚園に行くようになって、ユッケは覚えて帰ってきた歌を披露するようになった。

最初はおっかなびっくり、慎重な歌い方をしたが、「じょうず、じょうず」と褒めると、例によってユッケはすぐにウケを狙った歌い方をするようになり、終いにはふざけてしまう。

慣れてくると、リクエストされるとユッケは得意げに自信に満ちて歌うのだが、やはり途中からウケ狙いにはしり、最後はやはりふざる。

そんなことが数日続いたあと、ママがユッケの歌うのにあわせてピアノを弾きながら、一緒に歌った。

そうしたら続いてユッケがひとりで、ピアノを弾いて「チューリップ」の歌を歌い出した。

もちろん楽譜通りにピアノを弾けないユッケは我流だ、しかしリズム感はあるので、ちょっとジャズ風で様にはなっている。

聞く者の心を自由にする音楽がそこにはある。

ユッケは音楽をドライブしながら、生命エネルギーをうまくコントロールすることができるだろうか。

自らのコミュニケーション願望を満たしてくれるものとして音楽を友とすることができるだろうか。

じーじはそれを願っている。