花と鼻
木曜日のことである。
ゆっちゅの住むアパートの前に、隣の家の小さなお花畑があり、色々な色の花を咲かせている。
「ハナ」「赤」「黄色」などと言ったりして、秋の訪れとともに、花に関心を示すようになったゆっちゅである。
今日、そのお花畑でゆっちゅは「ハナ」と言って花をゆび指して、そのあとすぐに自分の鼻をゆび指した。
花と鼻が同じ「ハナ」と言うことがわかったようだ。
そのあと、さんぽの道すがら、花に対する反応が感度良好だった。
土手の道に出たところでは、向こう岸の松並み木をゆび指し「木 イチ ニ サン シ ゴ いっぱい」と言う。
そこに来るまでに、もちろん家を建てている現場を見ているので、同じものが複数あることの復習は済ませてあった。
さんぽの最後に、前日喜んで遊んだ田んぼに行ったら、脱穀の作業をしていた。
はさがけしておいた稲を脱穀機にかけている光景を、ゆっちゅは注意深く見つめていた。