ダンス ダンス レボリューション

終日雨に降り込められる。

朝ごはんの後、抱っこひもで傘をさして、さんぽにいった。

帰ると、今度はジィの家の二階探険。

ジィの寝室と書斎兼物置の換気扇の確認、子供部屋と書斎の電気スタンドのチェック、ベランダに出て、物干し竿、洗濯ばさみ、エモンカケを確認して、電柱と電線をゆび指し確認。網戸、ガラス戸、雨戸、戸袋を確認。寝室の窓、障子、窓から見える電線、電柱もチェック。寝室のカレンダーの観音堂の写真、観音像の絵、書斎にある観音さまの置物は手にとって確認。

これらすべて、ジィの声出し確認でなされる。

取り分け、換気扇のファンは回したり止めたりを、電気スタンドは点けたり消したりを、繰り返しジィにやるよう求める。

ただ今回、ジィは新たな仕掛けをした。

換気扇が回るのも、電気スタンドの電気が点くのも、電柱と電柱で電線をつないで電気が流れて、ジィの家までやってくるからだよ、と指をさしながら、ゆっちゅに教えた。

この日は終日雨だったので、ゆっちゅの「お二階回診」は、午前にもう一回、午後に二回行われた。

それでも、ゆっちゅの知的好奇心と運動欲求を満足させることはできなかった。

 

夕方、ゆっちゅはリズムを楽しむオモチャで遊んでいた。

それは5つのリズムをボタンで選び、シンバルを叩いて遊ぶもので、いつも通りに遊んでいたところ、ゆっちゅは何を思ったのか、立ち上がってリズムに合わせて躍りだした。

しかも、一番テンポの速いリズムに合わせて躍った。

それも一回や二回ではない。何回も何回も躍った。

気に入ったリズムと違うボタンを押してしまったときなどは、すぐに押し直して、マックスのアップ・テンポのビートに乗って躍った。

 

天を仰ぎジャンプ ジャンプ

両手を振り振り スイング スイング

頭上高くで拍手拍手 

胸で両手でバイバイ バイバイ

片手を大きくグルグル グルグル

かわいいお尻をフリフリ フリフリ

クルクル クルクル まわる まわる

クルクル クルクル まわる まわる

 

アマテラスも岩戸を開く、ゆっちゅの踊り。

明日は、きっと天気だ。

ゆっちゅは、文字通り「目舞い」しながら、躍り続ける。

 

その夜、ゆっちゅはくつを履いて外に出て遊ぶ夢を見ていたらしい。

「くっく  くっく」と寝言を言っていたと、後日聞いた。